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予習シリーズ算数小5(上)第6回『円(2)』

1.円とおうぎ形

例題の解法のポイント

『弧』とは、「円周の一部」
『おうぎ形』とは、弧の両はしを通る2つの半径で切り取られる図形
『中心角』とは、おうぎ形の2つの半径が作る角
『半円』とは、中心角が180°のおうぎ形
『四分円』(しぶんえん)とは、中心角が90°のおうぎ形

【必修例題1】

(1)角xの大きさ
△AOBは二等辺三角形
(2)角yの大きさ
△AOCも二等辺三角形。『外角の定理』を使って解く
※BCが直径のとき、角BAC=90°(円周角の定理)

2.円周とおうぎ形の弧の長さ

『円周率』とは、直径に対する円周の割合(円周が直径の何倍になっているか)を表す数。円周率はおよそ3.14

ポイント 円周の長さ=直径×円周率(3.14)
     弧の長さ=円周×中心角/360
         =直径×円周率(3.14)×中心角/360


【必修例題2】

(1)直径が8cmの円の円周の長さは何cmですか?
円周の長さ=直径×円周率(3.14)
8×3.14=25.12 答え 25.12cm
(2)半径が9cm、中心角が120度のおうぎ形の弧の長さは何cmですか?
弧の長さ=円周×中心角/360
 18×3.14×120/360
=18×3.14×1/3
=6×3,14
=18.84 答え 18.84cm
先に約分をする!最後に3.14のかけ算をする!!


暗記しよう!!
①『3,14×1けたの数』の積

3.14×1=3.14
3.14×2=6.28
3.14×3=9.42
3.14×4=12.56
3.14×5=15.7
3.14×6=18.84
3.14×7=21.98
3.14×8=25.12
3.14×9=28.26


②『中心角/360』の割合

45/360=1/8 135/360=3/8 225/360=5/8
72/360=1/5 144/360=2/5 216/360=3/5


【必修例題3】
半径が6cmの円2つを円周がそれぞれおたがいの中心A、Bを通るように重ねて書いた。
(1)角PAQの大きさは何度ですか?
△PAB、△QABは正三角形。角PAQ=60×2=120 答え 120度

(2)2つの円が重なっている部分のまわりの長さは何cmですか?
半径が6cmで中心角が120度のおうぎ形の弧2つ分になる
 12×3.14×120/360×2
=12×3.14×1/3×2
=8×3.14
=25.12 答え 25.12cm

3.円とおうぎ形の面積

ポイント 円の面積=半径×半径×円周率(3.14)
     おうぎ形の面積=円の面積×中心角/360
            =半径×半径×円周率(3.14)×中心角/360


【必修例題4】
(1)半径が5cmの円の面積は何cm2ですか?
円の面積=半径×半径×円周率(3.14)
 5×5×3.14
=25×3.14
=78.5 答え 78.5cm
3.14のかけ算で筆算するときは必ず3.14を上に書く!
※半径が1けたの数のときは「半径×半径」の値は暗算で考える!

(2)半径が4cm、中心角が135度のおうぎ形の面積は何cm2ですか?
おうぎ形の面積=半径×半径×円周率(3.14)×中心角/360
 4×4×3.14×135/360
=16×3.14×3/8
=6×3.14
=18.84 答え 18.84cm
先に約分をする!最後に3.14のかけ算をする!!

【必修例題5】(『凸レンズ型』の面積の問題)
1辺が10cmの正方形の中に、四分円を2つ書いた。かげをつけた部分の面積は何cm2ですか?
『凸レンズ型』の面積。四分円から直角二等辺三角形を引いた図形の面積2個分になる
凸レンズ型の面積=正方形の面積×0.57
 10×10×3.14×1/4-10×10×1/2
=25×3.14-50
=78.5-50
=28.5
 28.5×2=57 答え 57cm

※10×10×0.57=57 答え 57cm


【応用例題1】
正方形に円が内接している。さらに、その円に1辺が10cmの正方形が内接している。
(1)正方形PQRSの面積は何cm2ですか?
正方形ABCⅮを45度回転して考える。正方形PQRSの面積は正方形ABCⅮの面積の2倍になっている。
 
10×10×2=200 答え 200cm
(2)かげをつけた部分の面積の和は何cm2ですか?
かげをつけた部分の面積の和=円の面積-正方形ABCⅮ。円の面積を求めるときに、半径の長さが分からないので『半径×半径』の値を考える『半径×半径』の値は正方形PQRSの面積の1/4に等しい
『半径×半径』=200×1/4=50
 50×3.14-100
=157-100
=57 答え 57cm

4.移動範囲

【応用例題2】
たて2m、横4mの長方形の小屋がある。小屋のすみに4mのロープで犬がつながれている。小屋の外で犬が動ける範囲の面積は何m2ですか?
きちんと作図をして考える。おうぎ形を作図するときは『中心』と『半径』に注意する。犬が動ける範囲は、Aを中心として半径が4mで中心角が270度のおうぎ形と、Bを中心として半径が2mで中心角が90度のおうぎ形(四分円)の合計になる。
 4×4×3.14×270/360+2×2×3.14×1/4
=16×3.14×3/4+4×3.14×1/4
=12×3.14+1×3.14
=13×3.14
=40.82 答え 40.82m

先に約分をする!
全てを〇×3.14の形にしてまとめてから最後に3.14のかけ算をする!!


『予習シリーズ5年(上)』の第6回『円(2)』の【基本問題】【練習問題】の手書き解説PDFファイルはこちら

『応用演習問題集』の第6回『円(2)』の【応用問題A】【応用問題B】の手書き解説PDFファイルはこちら

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